愛と縁

愛と縁には深い関係があります。その関係を理解することによって、愛を得ること、愛を深めること、逆に縁を作り出すことができるのです。

愛と縁の関係を正しく理解するために、先ずは愛という言葉、縁という言葉の意味を理解する必要があります。愛とは、あるがままに受け入れて一体になるエネルギー、という意味です。一方縁には二つの意味があります。一つは条件という意味です。よく縁が整った、と言われることがありますが、その場合の意味です。もう一つの意味は、結びつきという意味です。縁を結ぶとか縁を切る、という場合の意味です。

この宇宙のすべての存在は互いに結びついています。あるものはあるものの結果として生まれ、そして次のものの原因となります。原因のない結果はありません。従ってすべての存在にはなにかあるものとの結びつきがあると言えます。

それではどのようにしてあるものがあるものの原因になるのでしょうか?それは一定の条件が整ったときにそのような働きが生まれるのです。地表に芽が出るのは、種が地中にあったからであり、その種が成長したのは水分や養分が地中にあったからです。そのような原因があり条件が整っていたから種が成長し地表に出てきたのです。さらにその種ができ地中に埋もれた前には地上で花が咲いことでしょう。そこには種と花の結びつきがあったのです。

しかし、たとえば当然のように考えられていますが、桜の種からモミジの芽は出てきません。そこには結びつきが無いからです。このように、一つ一つの現象には、個別の結びつきがあり、そこに条件が整えば、原因結果の法則が働いて一つの結果としての新たな現象が生まれるわけです。

この法則つまり、結びつきと条件によって物事が生まれ消滅するという法則、は一つ一つの現象について働いている法則です。

一方愛はこの宇宙全体に満ちているエネルギーです。すべての存在をあるがままに受け入れ一体化するエネルギーです。結びつきと条件を整えることによって、あらゆる存在を生成し消滅させるエネルギーなのです。

ですから縁を整えたければ愛を強めることが大事になります。逆に愛を強めたければ縁を整えることが大事になるのです。