大事な判断をするときに

人生には大事な決断をしなければならないときが何度かあります。後から振り返ればそれほど人生にとって重要でなかったと分かることも、特に若いときには度々ありますが、それでも、そのときどきその時の自分が判断しなければなりませんから、どのような人にとってもいつでも、判断するときの心構えというものが必要なのです。
どのような心構えが必要なのでしょうか。人が何かするときには、必ず目的があります。大事な判断をするときには、自分が求めているもの、すなわち目的を明確にし、その目的のためにその言動がプラスになるか否かの判断を最初にすべきです。
次に自分の好き嫌いや傾向に沿っているか否かを考慮に入れます。そうしないと、自分に無理を強いることになり、せっかくの判断や決定を守り続けることが困難になるからです。
このように自分が向かう目的にプラスになるか否かと自分に合っているかどうかの二つが、判断をする際の心構えの基本であり、その他のことは重要ではありません。
いろいろなことすべてに満足や安心を得ようとすると判断できなくなります。条件の数が多くなればなる程、すべてを満たす決定は難しくなっていきますから、大事なことだけを考えて小さなことは無視する決断力というか勇気というか、そういう力を発揮する必要があります。
大きな基本を優先し、それに比べて小さなことは無視することが大事なのです。小さなことで大きなことを見失わないということです。人間は目先の感情や都合や思惑で、小さなことにこだわって自分が本当に得たいと思っている大きなことを忘れてしまいがちです。小さなことの方が見やすいし感じやすい故の過ちなのです。自分が本当に求めているものを常に意識し優先しながら判断や言動をすれば、人生での失敗は少なくなります。