瞑想は真剣勝負です。
そのときそのときの自分と正対して、
本質でないものを振り払い、
本当の自分を意識する作業です。
絶え間ない変化の中で、
変化しないものを意識することが目的ですから、
そのときだけ、その瞬間だけで、
そこに存在するものを意識できるか否かが勝負です。
瞑想を何かの訓練のように、
時間をかけて繰り返すものだと思ってはなりません。
繰り返して得られるものは、繰り返されるものだけです。
すべての存在がそのようであるのは、その瞬間だけです。
その瞬間だけにすべてが存在します。
すべてはその瞬間だけに存在します。
本当の自分はその典型です。
そこでそのときに得なかったら、
それは永遠に失われます。
そして次の瞬間にその次に存在するものがまた現れ出るのです。
たとえば、私が相談を受けて差し出す答えも同じことです。
瞑想者として差し出すものは、
考えた結論ではなく、その瞬間にとらえたものだけです。
受け取る方も、その瞬間に受け取ることができなければ、
それは永遠に消え去っていきます。
そうであるからこそ、瞑想する人は、
外によって内を決めるのではなく、
内によって外を決めることができるのです。