他の人といると苦しくなる

他の人といて(相手がどのような人かによりますが)苦しくなる場合があります。具体的な原因や理由はいろいろとあり得ますが、根本的な原因は、相手に対してあなたの心が開かれていないからです。相手に対して心を開いていないと自分が苦しくなるだけでなく、他にもいろいろな問題が生じることになります。

一つは、往々にして人間は、自分の心は開かずに相手の心を開かせようとする傾向があることです。ほとんどの場合は無意識にしているのですが、そのようなことをすれば、それはいわば相手を操ろうとしていることになり、結局は、相手があなたに対して厭な感じをもったり自己防衛を始めたりして、あなたを拒否したりまたは攻撃的になる可能性が高くなります。

二つ目は、たとえ相手の心を開かせようとしていなくても、あなたの心が開かれていなければ、相手の心も閉ざされたままであり、そして相手の心が閉ざされていることをあなたが感じると、自分も心を閉ざしているにもかかわらず、あなたは相手を怖れたり、嫌いになったり、無視したり、といったマイナスの関係を作り出しがちなのです。

このように、あなたが心を閉ざすことによって、いろいろな問題が生じやすくなります。相手といて苦しくなるのは、そのようないろいろな問題が生じる可能性を無意識に感じているからなのです。

しかし、苦しくなるには、さらに根本的な理由があります。それは、人間は実は心の底で、心を開いた状態でいたいのに、そうできないでいることを意識するからなのです。自分が望む状態になれないので苦しくなるのです。

なぜ人間は心を開いた状態を望むのでしょうか?それは心を開いた状態こそが幸せだからです。逆に心を閉じていれば、幸せ感は生まれません。なぜなら、心を開いた状態こそが愛の状態だからです。愛が無い状態は、本来の人間の状態ではなく、それゆえに不自然であり負荷がかかっているということなのです。

それではなぜ、本来の自然な状態である愛の状態または心を開いた状態でいられないのでしょうか?その根本理由は恐れです。恐れがあると自分を守るためにどうしても心を閉ざしてしまうのです。ですから、人といて苦しくなくなるためには、いいえ、人がいるかどうかに関係なく、幸せになりたければ、愛を感じた状態で生きることを望むのなら、恐れから解放され心が開かれた状態になるしかないのです。